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【魅力的な国語の物語】

もう今年も終わりということで部屋の整理するかと。棚の方をどうしようと考えながら本を取り出していると国語の教科書が!小学1年生からずっと置いています。

そこで私は思った「もう1回物語を読んでどれが一番面白いのか?」を調査しよう!

というわけで久しぶりに物語を1から読んで自分が最も魅力だった物語をBEST 3でまとめあげました!


【今回使用した教科書一覧】
『東京書籍』
小学校 新しい国語一年〜三年

『光村図書』小学校
国語 四 かがやき
国語 四 はばたき
国語 五 銀河
国語 六 創造

中学校 国語 1·2·3

それではご覧下さい!まず1つ目は…


①てぶくろを買いに
小学3年生・下 作者: 新美 南吉


寒くて手が凍える子狐に母さん狐が子狐の手が人間の子供の手になる魔法を与えました。子狐は寒さを凌ぐためにその手でシャッポ屋(帽子屋)に手袋を行く事に。

その際、母さん狐は『逆の手を出しちゃ駄目。売ってもらえなくどころか捕まえられて檻の中に入れられてしまう。』と忠告し、子狐をひとりで町まで降りて買いに行かせるようにしました。(子狐くん、はじめてのおつかい!)

無事に町までたどり着いた子狐は帽子屋を探し、店員に「このおててに丁度いい手袋を下さい。」と手を差し出しました。

ところが、子狐は母さん狐に言われた出してはいけない方の手を差し出してしまったんです。店員は木の葉で手袋を買いに来たんだなと思い「先にお金を出してください。」と。

子狐は素直に白銅貨(現代の日本で言う100円硬貨的な)を2枚渡し無事に購入!子狐は母が恋しくなったのか、母さん狐の元へ戻り、そのことを話すと…

「本当に人間はいいものかしら。本当に人間はいいものなのかしら。」と意味深な発言で物語が終わります。


何故母さん狐は『逆の手を出しちゃ駄目。売ってもらえなくどころか捕まえられて檻の中に入れられてしまう。』子狐に警告できたのだろうか?
しかも、この話には親で母さん狐しか出ていない。あれ?父親は?おわかりいただけただろうか…

動物にとって人間は自然をなんの罪もなく滅ぼし、動物の生きる場所を失った挙げ句、狩りで殺してしまう悪魔の様な存在なのだからあれだけ母さん狐が警戒するのは当然のこと。

そう、この話に父さん狐がいなかったのはおそらく居場所を失い、町まで降りた末人間によって捕まえられ、保健所の檻の中に入れられ殺された可能性がある。(自分の憶測)

この物語は一見明るく暖かい風に見えて深く考えてみるとかなり奥深い作品となっている。

これは狐に限った事ではなく、南極やジャングルの動物も海の生き物たちも破壊したり汚されたりしている。それをやったのも我々人間のせいです。

「人間と動物がお互いに共存できる世界にすべき」という作者が残した隠しメッセージなのかもしれない…

尚、それが実現するのは当分先の話なのかも知れない。いや、来ないかもしれない…いや、行かなければならないだろう。


②わらぐつの中の神様
小学5年生 作者: 杉みき子

ある日の明日にマサエの学校でスキーがあるというのにスキー靴が湿っていて明日までに乾くか心配していた。祖母は「乾かんかったら藁靴履いて行きな(さ)い。藁靴はいいど。暖かくて、軽いし、滑らんし。そうそう、藁靴の中に神様がいなさるでね。」と言いました。

マサエは「そんなの迷信でしょ?」と言うが祖母は「正真正銘」と言い貫く。そんな祖母は藁靴のなかに神様がいたという話をし始めました。昔、この近くの村に体が丈夫で気立てが優しい「おみつさん」という人がいました。ある秋、町の朝市へ野菜を売りに出かける。町へ入ると四つ角に下駄屋があり、その入口の台の上にかわいらしい雪下駄が1足飾ってありました。

が、あまりに高く親に頼むも「贅沢だ」と断られる。父は藁靴作りの職人でおみつさんも作り方を見たことがあるから作ることはできるのでいざ作ってみるも、不格好で左右のサイズが異なる。当然の如く売れなかった。

諦めて帰ろうと畳もうとしたその時、大工の男の人がいた。その大工さんは快く買ってくれた。しかも、その日だけでなく売る毎回買ってくれる。仕事仲間の為だとか。

大工さんは言いました。『藁靴をこさえた(作った)ことはないけど俺だって職人だから、良し悪しがわかるつもりだ。良い仕事ってのは見かけで決まるもんじゃない。使う人の身になって、使いやすく、丈夫で長持ちするように作るのが良い仕事ってもんだ。』さらに「なあ、おらのうちに来てくんないか。そして、いつまでも家にいて、おらに藁靴を作ってくれないか。」

こう言われたおみつさんは顔が赤くなり、しばらくした数日後に来たそう。その後愛でたく結婚した。そんな話を聞いたマサエは「ふうん。じゃあ、おみつさん、幸せに暮らしたんだね。」と一言。するとおばあちゃんが「ああ、とっても幸せに暮らしてるよ。」といった。「暮らして『る』。じゃ、おみつさんはまだ生きてるの?どこにいるの?」こう言ってマサエは母の方を見た。

母はニコニコしながら「おばあちゃんの名前は?」と問た。「うん、知ってるよ。山田ミツ…あっ(察し)」そう、おみつさんとはおばあちゃん、そして大工さんはおじいちゃんのことだったんですね。

おばあちゃんは押入れの棚の上を差し、マサエはそこにあるホコリっぽいボール箱を降ろし開けてみるとあのおみつさんが欲しがっていた雪下駄が。それはおじいちゃんが早速買ってきてくれたものでもったいなくて履けなかったそう。履けなくなってもこうして大事にしまっているみたい。おばあちゃん曰くこの雪下駄中にも神様がいるのではないかと。今作には現代社会に無くてはならない言葉があります。
『良い仕事(サービス)は見かけで決まるものではなく使う人(利用者、ユーザー)の身になって使いやすく、丈夫で長持ち(長期間できるように)するように作るのが良い仕事(サービス)だ。』ということだ。

まさに今のスマートフォンアプリ業界などの会社がすべき事だと思いますね。


③盆土産
中学2年生 作者: 三浦 哲郎

盆の時期になると仏教の教えにより「生き物の殺生が禁じられる」ため、主人公は東京から帰ってくる父親が大好きな生蕎麦のダシであるザッコ(じゃこ、雑魚)を釣らなければならなかった。昨夜、速達で帰宅と土産の「エビフライ」を持って帰える知らせが届き面くらっていました。

しかしエビフライとは何か?当時はエビフライ自体の知名度は低く、田舎では見たことも聞いたこともなかったので気になって仕方なく思うわけです。

何匹ものエビをまとめて揚げるのか?小さく切り刻み磨り潰すのか?それとも手頃の大きさにしコロッケにでもするのか?と想像をしながら川で釣りをしていました。

こうして父親が帰ってきて一番最初に衝撃を受けたのが盛んに湯気を吹き上げる氷だった。これも土産の一つかと思い袋の口を解くと中から湯気のようなものが吹き出てきたのです。

驚き袋を取り落としたはずみに、中の塊が1つ飛び出した。その塊が落ちてもったいないと思った姉が拾おうとするとひりっとした。さらに指先に引っ付いてくる。そう、ドライアイスだ!

そして肝心のエビフライにご対面。すると子供たちにとってこんなに「大きなエビを見たことがない!」

中には6尾入っており、父と祖母は1尾ずつ、子供たちは2尾ずつに分けて食べた。すると「しゃお。」としたいい音が鳴る。噛むと緻密な肉の中で前葉がかすかにきしむよないい歯ごたえでくるみ味と言っても言われないような旨さが口の中で広がっていきました。

実は6尾のエビだけの為に東京上野駅近くの街の駅まで8時間、それからバスに乗り換えて、村に一番近い停留所まで1時間を要し、ドライアイスをどっさりもらって一晩中眠りを寸断して帰ってきたのだそう。

次の日の朝起きても舌の根に昨夜の旨さが残っていました。

(中略)

残念ながら父はもう東京に戻らなければならなかったんです。父親が夕方の終バスで町をでるので、独りで停留所まで送っていきました。父をバス停まで送りに行くと「こんだ正月に帰るすけ。もっとゆっくり。んだら、ちゃんと留守してれな。」と右手で主人公の頭を鷲掴みし揺さぶる。それが、いつもより手荒く頭が混乱しました。

んだら、さいなら、と言うつもりで「えんびフライ…」と言うと「また買ってくるすけ」と答えてお別れしました。


私が思ったところはちょっと皆さんには意外かもしれませんが、えびフライといえば一尾のエビに衣をつけてあげるのが普通だと思いますが主人公のように見たことも聞いたこともない人からすればそれがどんな食べ物なんだろうといろんな想像がつくわけですよ。こうして見たものを一点集中で捉えるのではなく、名前からしてこんな作り方や考え方もありそうだなと想像を膨らませると面白いかもしれません。

音も「サクッ」というのが当たり前だと思う人がほとんどでしょうが。しかし、それが当たり前だと「しゃお」という表現を批判してはいけない。一歩さがって音を聞いてみてどんなふうに聞こえるか感じてみるということ、そして一つに縛らず客観的に考えるのも大事だなと思いました。まさに考えは「みんな違って皆いい。」ではないでしょうか?

(家族の暖かい話を詳しく語るのかと思いきやまさかの…)

以上この3作品がベスト内に入りましたが、白いぼうしやごんぎつね、カレーライス、大人になれなかった弟たちに、矛盾、私を束ねないで、扇の的も審査内に入っていました。


「出会いの数だけ驚き、感動、別れがある。」

もちろん教科書に書いてあることが全てじゃなく、この世には本やゲーム、小説、ライトノベル、ドラマ、漫画そしてアニメといったいろんな世界観をより一層楽しめるのではないか?と改めて思いました。(自分が言うのも難ではありますが…)

※あくまで私の感想、意見であり実際の内容とは違う場合がございます。
※これらの物語はフィクションです。実在の人物や団体、組織などとは一切関係ありません。

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