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マリオと「量子コンピュータ」をざっくり学んでいこう!

 皆様ご無沙汰しています。スマ☆きらです!2021年初めての投稿となります。明けましておめでとうございます!
気づけば3月。卒業や受験真っ只中ですね。ファイトです!

 今回は「量子コンピュータ」とは何かを簡単に!ざっくりと!楽しく!紹介していきたいと思います!。

 

コンピュータの世界

 今となっては若い世代からお年寄りまで老若男女問わず、また幅広い分野で使われているもの。それはPCやスマートデバイスといったコンピュータです。現代において生活するにおいて非常に便利なものであり、必要不可欠なものです。
そしてニュースで耳にするスーパーコンピュータといった様々なものがありますが、今回は時代の最先端を見る量子コンピュータについてお話します!

そもそも「コンピュータ」ってなあに?

 「コンピュータ」とは、計算や入ってきた情報を処理する機械です。

 私たちが普段扱う数字は1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 0の10種類を使います。
これを数学用語で「10進数(10進法)」といいます。
しかし、コンピュータ上で計算処理を行う際には0, 1の2種類しか使いません。
これを数学用語では「2進数(2進法)」と習います。(高校の数学Aなど)

表しかた

 0と1は10進数も2進数も同じです。では2進数の場合、2以降はどうやって表現するのかといいますと…

2の場合は…「『10』(イチゼロ)!」ジュウではありません!

ようは足し算と値の繰り返しです。

  • 10進数の3=10と1を足して11。
  • 10進数の4=11と1を足して繰り上げて100。
  • 10進数の5=100と1を足して101…

というふうに計算していきます。

「ビット」ってなあに?

 ファミリーコンピュータ(通称ファミコン)やスーパーファミコンといったゲーム機でよく聞く8ビット16ビットというものですが、正確には処理の桁数です。

 先ほどの5の2進数である101は3桁なので3ビットになります。この3ビットを処理するには…

000(0), 001(1), 010(2), 011(3), 100(4), 101(5), 110(6), 111(7)の8回を処理することになります。

量子コンピュータ」ってなあに?

 さて、ここからが本題です。先ほどお話しした「コンピュータ」と「量子コンピュータ」は具体的に何が違うのか紹介していきます。

 量子コンピュータで扱う単位はビットでも量子ビットというものになります。ではここで同じく3ビットを量子コンピュータで処理するとどうなるのかお話し致します。

 0/1 0/1 0/1

 なんと、0と1を重ね合わせて処理します。結果が出るまでそのビットは0でもあり、1でもありあえて未確定にすることで1回の処理で済ましてしまうんです!

「量子」ってなあに?

 量子とは「粒子と波の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位のこと」です。化学でも習いますよね。ただ、長年の研究を経ても量子力学を完璧に知る人は現状誰一人いません。
 また、これを知るには量子力学を学ぶ必要があり、一般相対性理論などを用いるためその前提知識として高校で習う「化学」と「物理」を理解する必要があります。(高校生の皆さん、ファイト!)
 しかしながら、それを紹介するとなるとかなり細かく説明する必要があるため、ここでは省略します。詳しく知りたい方はYouTubeにアップロードされている動画や大学で授業を受けるなどしていただければと思います。

量子コンピュータの利点

 先ほど0か1のどちらでもある量子ビットを利用することで処理を1回で行うことができるといいましたが、もし量子コンピュータが実用されればスーパーコンピュータが2億年かかる計算が約3分半で終わらせることができるようになるそうです。(Ledge.aiより)
 今ゲーム開発者や情報機関にとって最も恐れるもの、それはリーク(情報漏れ)。従来のコンピュータであれば回線や電波といった物理的に情報伝達を行うため、途中でランサムウェアなどといったコンピュータウイルスによる盗聴やハッキングが行われることにより情報が第三者に行き渡ってしまうこともあります。
 しかし、この量子コンピュータを利用すれば、一方が作ったパスワードは相手側もそのパスワードとなるため伝える必要がなく取引先と交換している機密情報が世に出回るリスクを格段に抑えることができます。(まるで魔法ですね!)
 このように離れている物体同士が一切触れなくても何かしらの相互作用を起こすことを「非局所性(ひきょくしょせい)」といい、それを用いた情報伝達を行うことを量子テレポーテーションといいます。

スーパーマリオで非局所性

 非局所性とはいってもパッとイメージがわかないと思います。そこで、その性質を持つ二つのハテナブロックキノコ王国(地点A)とサラサランド(地点B)に用意しました。中には同じアイテムが入っているはずなのですが、何が入っているのかは叩いてみないとわかりません。

 まずはキノコ王国(地点A)にあるハテナブロックをマリオが叩くとスーパーキノコが。
 一方で遠く離れたサラサランド(地点B)にあるハテナブロックルイージが叩いてみます。するとこちらもスーパーキノコ」が。

 要は、一方がわかるともう一方が何かわかるという仕組みです。
「地点AのものがXならば、地点BのものもXである」ということになります。

 この技術を応用すれば物体の移動が可能になり、あの「ドラえもん」に登場するひみつ道具「どこでもドア」が実現するであろうと言われています。

量子コンピュータの欠点と今後

 素早い伝達とセキュリティ機能の拡大が見込める一方で欠点が…0か1かは結果が出るまで未確定なものであるという話をしました。そう、作った情報が100%正確なものが届くのかというとそうではなかったりします。

 そして、伝達距離も現時点では限られています。2016年にカルガリー大学が打ち出した研究によれば長距離の量子テレポーテーション世界記録は6kmでありかつ不安定なものでした。ところが昨年末、その壁を越える大きなニュースが届いたのです。

 NASA科学者をはじめとしたアメリカ3大学(カリフォルニア工科大学、ハーバード大学、カルガリー大学)とAT&T、フェルミ国立加速器研究所の合同チームが長距離でも安定して高い転送忠実度を誇る量子テレポーテーションに成功したのだそうです。(INDEPENDENT(英語)より)

 さらに、大手電機メーカー・NEC日本電気株式会社)2023年を目処に量子コンピュータを国内向けに実用化を進めているそうです。というのもNEC世界で初めて世界で初めて量子素子・量子デバイスの開発に成功した企業なんです。

コロナ禍で今これだけの技術が進歩しているのを見ると凄いと思いませんか?

まとめ

  • コンピュータ:計算や入ってきた情報を処理する機械
  • 10進数(10進法):私たちが普段扱う数字1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 0の10種類
  • 2進数(2進法):コンピュータ上で計算処理を行う際に使う0, 1の2種類の数字
  • ビット:処理の桁数(例:101=3ビット)
  • 量子コンピュータ量子力学を計算過程に用いることで圧倒的な処理能力を持つ次世代コンピュータ
  • 量子:粒子と波の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位
  • 量子力学一般相対性理論と共に現代物理学の根幹を成す理論として知られ、主として分子や原子、あるいはそれを構成する電子など、微視的な物理現象を記述する力学
  • 非局所性:離れている物体同士が一切触れなくても何かしらの相互作用を起こすこと(対=局所性)

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